この記事はこんな人向けに書いています。
- ベルテの腕時計のレビューが見たい
- ロワイヤルのレビューが見たい
- ベルテについて知りたい
今回レビューさせていただくのはちょっとマイナーな、というか僕自身聞いたこともなかったブランドです。
ブランドの名前はBERTHET(ベルテ)。フランスのマニュファクチュールです。
今回撮影協力いただいた福岡天賞堂さんが取り扱いを始めたことで知ったブランド。
当初は興味ありませんでしたが、今回紹介するロワイヤルをたまたま見る機会があり、自分の好みなデザインだったのでレビューさせていただきました。
BERTHET(ベルテ)とは?
ベルテの歴史は古く、創業者のジョセフ・ベルテが1888年にスイスと国境を接するシャルモヴィエで創設した、懐中時計の工房にさかのぼります。
当初は小さな工房に過ぎなかったベルテですが、1893年にブザンソンで開催された時計産業見本市で、ジョセフ・ベルテ製作の懐中時計が銅メダルを受賞。
これを機に、独自の時計ブランドとしての地位を確立したのです。
引用:ベルテ公式
130年もの歴史をもつブランドですが、日本に上陸したのは2019年とつい最近のことです。
出典:ベルテ公式
ブランドロゴにある「ESSE QUAM VIDERI」とはラテン語で「見かけより実質を」「らしい自分よりも本来の自分」といった意味があります。
ドレスウォッチとして完璧なダイアルデザイン
- ローマンインデックス
- レイルウェイ目盛り
- スモールセコンド
- ブレゲ針
- ドーム型風防
- ミネラルガラス
ドレスウォッチとしての要素が詰まったデザインだと思います。質感も悪くありません。
特に太いローマンインデックスや、スモールセコンドと被る6時位置のインデックスを消しているのが素晴らしいですね。
秒針がしっかりインデックスに届いているのも高評価です。
スモールセコンドがアラビアではなく、バーインデックスならもっと良かったですね。
コンセプトと矛盾している大きいケース
ですが、この時計をドレスウォッチとして考えると矛盾が生まれます…ケースがデカいんです。
ケースの厚さ12mmはともかくとして、ケースサイズはなんと43mmもあります。
見てもらえば分かるように、僕の細腕(16.5cm)からは笑っちゃうくらいはみ出してます。
そこで思っちゃったんです、「この時計、どこで使うの?」と。
これがダイバーズウォッチやパイロットウォッチならまだ分かるんですが…
個人的なイメージですし、大きいドレスウォッチがダメな訳では無いんですが…違和感を覚えます。
どうやらこのブランド自体、ケースサイズが大きい時計が揃っているようのですが、実に惜しいですね。
ベルテ ROYAL(ロワイヤル) 仕様
- ケース幅:43mm
- ケース厚:12mm
- 風防:ドーム型強化ミネラルガラス
- 防水:5気圧
- 機構:手巻き
- 価格:90,000円(税抜き)
- 備考:ハック機能無し
- 製品ページ
側面から見るとドーム型風防なのがよく分かります。ケースサイドにはコインエッジ加工。
ストラップとラグをつなぐ部分にパーツがありますが、簡単に外れるそうです。
てっきり専用のストラップでないと交換できないのかと思いました。
ムーブメントのベースは名作と名高いユニタス。
トランスパレント化(裏スケ)されていますので、50年以上続く歴史あるムーブメントをじっくり眺めることができます。
リューズを巻いた時の「ジージー」という音と、手に伝わる巻き味が良いですね。リューズも大きくて巻きやすいです。
BERTHET(ベルテ)の購入は正規店で
ベルテの取扱店は全国に5店舗(長野、静岡、愛知×2、福岡)しかありません。
これだけ取扱店が少ないとなるとメンテンナンス面が不安になりますが、ムーブメントはユニタスベースですしそこまで不安視する必要もないのかな、という気はします。
まとめ
- ドレスウォッチとしては申し分ないデザイン
- だからこそケースの大きさ・厚さが惜しい
- ユニタスムーブメントの巻き味が◎
- アンダー10万円
- 人と被ることはほぼない
- 取扱店が非常に少ない
細腕には厳しい大きさではありますが、そのデザインは9万円台の時計とは思えないほど魅力的です。
「どうしてこのケースサイズなんだ…!」と思ってしまうほど、他の要素が完璧に近いほど揃っています。
ケースサイズが36~38mmだったら即買いしていました、間違いなく。
取扱店が近くにある人は、ぜひ実物を見に行って欲しいですね。