この記事はポルトギーゼ・クロノグラフを
「買おうと思っている人」
「買うか悩んでいる人」
を対象とした内容になってます。
買ってから後悔しないために、ポルトギーゼ・クロノグラフのデメリットや不満点を事前に知っておきましょう。
Twitterで募集した現オーナーさんのリアルな声を載せていますので、参考にしていただけたら幸いです。
これから買う人が後悔しないために忌憚のない意見をいただいていますが、皆さんポルトギーゼが大好きな方なのでそこは誤解のないようにお願いします。
ダメなところを上げだしたらキリがないけど、それ以上に好きなところが大きいから好きなんですよ、以上
— 💫胃薬🌈 (@SUNNY_AZALEA) January 15, 2023
また、この記事では”旧型”と”新型”という言葉が出てきますが
- 旧型→ETA7750ベースのムーブメント搭載の3714系
- 新型→自社製cal.69355搭載の3716系
を指します。
それではいってみましょう
僕の意見
まず始めに僕の意見として、パッと思いついたのがこの3点。
- 純正ベルトが硬い
- リューズの操作感が重い
- 針に個体差がある
2はとにかくリューズを巻く時に固いし重いです。完全に止まっている状態から巻く時は特にそう感じます(新型で改良されているようです)。
3に関しては長針の先が曲がっていないものや、針自体が平面的なものがあります。
あえて画像は載せませんが、明確な違いがあるので気になる人はチェックしてみて下さい。
オーナーさんの意見
ここからはオーナーさんからいただいた意見を項目別にまとめていきます
※私のしょうもない一言コメント付き
ケースが大きい
41ミリという大きさ。
ただ、一般的に41ミリって大きいんですが、個人的にはあんまりギーゼは大きさ感じないです。
LVIさん(新型オーナー)
クラシックなデザイン、佇まいなのにケースが大きくバランスが悪い
るーるーさん(新型オーナー)
やっぱり大きいのでそれなりに覚悟が必要
おおかみさん(新型オーナー)
まずはケースサイズの話ですね。
購入前にもケースサイズについては考えると思いますが、実際に使っているオーナーさんでもそう感じることはあるようです。
僕は大きいと感じたことはありません。
許容範囲内です。
個体によって針に形状差がある
新型はリーフ針の先端が曲がっていなかった
まつさん(新型オーナー)
針の先端が曲がってない
Pさん(新型オーナー)
はい、××××××(自主規制)。
完全に同じものを作ることはできないので多少の差違が出るのは仕方ないですけど、形状が全然違うのは流石に看過できないです。
あと先端が曲がってたり曲がってなかったりもします。
このご時世ですから値上げするのは仕方ないですけど、名の通った高級ブランドですから品質の統一に関してはもう少しなんとかして欲しいですね。
ユーザー××××××(自主規制)
これから買う人はお店に行ってじっくり見るのをオススメします…
アスロック米倉さん(旧型オーナー)
これはあまり言いたくないんですが、ポルトギーゼの針は個体によって形状差があるのが現状です。
具体的にはこの2点(もしかすると他にもあるかもしれません)。
- 長針、短針が丸みを帯びた立体的でなく、プレスしたような平面的な形状
- 長針、クロノグラフ針(12を指している針)の先端が曲げられていない
言葉だけでは分かりにくいと思いますので、ポルトギーゼを画像検索して見比べてみるといいでしょう。
それを見て気になるという人は試着の際にチェックすることを勧めます。
個人的には許せない問題です。
OHの時には針だけは絶対に変えないようにお願いするつもりです。
リューズの操作感が悪い
リューズやプッシャーの操作感がまるで重機のよう
胃薬さん(旧型オーナー)
リューズが引き出し辛いなと感じます。あと重いです。
また、時刻合わせをする際にリューズの操作を止めてもほんの少し針が動くので、時刻合わせも少しやり辛いなと感じます。
アスロック米倉さん(旧型オーナー)
ベゼル部分が外側に張り出ていてリューズに干渉しており、リューズを引き出しにくく、巻きにくい。
リューズの巻き心地が非常に重い。最初は壊れるんじゃないか?と思いました
おおかみさん(新型オーナー)
おおかみさんが指摘しているのはこういうこと↓です(画像はタップして大きくできます)
ポルトギーゼ・クロノグラフのケースを横から見ると、すり鉢状になっているのが分かります。
そのため、ケースとリューズのクリアランスが非常に狭い状態になってしまっています。
しかし一方でこんな意見もあるので、個人差はあると思います。
確かに3714はむちゃくちゃ硬いですよね😅3716はビックリするくらい軽くて快適です😊プッシュボタンも同様押しやすくなっていますね😁
— tak (@tak_iwc) January 5, 2023
重いリューズは指先の筋肉を鍛えるのに役立つと言います。
リューズの巻き上げ音が大きい
※所有しているオメガと比べてます
意外と買う前にチェックしない(できない)のではと思います。
オメガは巻き上げ時やローターの回転時も全く音がしないです。好みの問題かもしれませんが。
結局満足度が高いので気にしてないです笑。
Pさん(新型オーナー)
装着時の巻き上げ音がうるさい。
私の他の手持ち機械式は全て国産なのですが、あまりに違いすぎて驚きました。
おおかみさん(新型オーナー)
これは新型オーナーさんだけの意見ですが、旧型も巻くと「ジージー」と音がします。
こんなもんかと思っていましたが、新型はそれ以上に大きいのでしょうか。
巻き上げ音がしないってすごいですね…
純正のベルトが硬い
純正ベルト(サントーニのもの)を使用していますが思いのほか硬い。
ラバーストラップは柔らかいのでおすすめです。
おおかみさん(新型オーナー)
個人的にもっと挙げる人がいると思ってましたが、皆さん社外品に変えて楽しんでいるからでしょうか。
腕にフィットするまでそれなりの時間を要した記憶があります。
購入当初はベルトが腕から浮きまくりでした。
純正のバックルが硬い
レザーベルトのDバックルが結構硬い
怠惰の清盛さん(新型オーナー)
旧型のバックルの使用感があまりよろしくない
るーるーさん(新型オーナー)
腕の太さや形によっては装着感が悪いかも。
ちなみに私は右手につけると装着感が悪いどころか痛いです。
アスロック米倉さん(旧型オーナー)
筋肉式開閉する度に壊れたりしないよな…と心配になる pic.twitter.com/IymOfjbOgF
— アスロック米倉 (@JSDF28) September 26, 2021
旧型のバックルは片開き(三つ折り)となっており、開く時になかなかの力を要します。
外すときはいつも「そのうちベルトがちぎれるんじゃないか?」と心配になります。
新型では両開き(観音開き)となり、さぞかし使用感が向上しているのかと思いきや、新型オーナーさんからも同じ意見が出たのはなんともガッカリです。
バックルは試着しただけではなかなか使用感が分からないので判断が難しいところ。
しかしこれもベルト同様社外品に換えられるので、どうしても合わなければ換えるぐらいのつもりで良いと思います(その分の予算は必要になりますが)。
早くプッシュ式を採用するんだ。
純正ブレスレットが20万円弱する
純正SSブレスレットの値段が19万円もした(今はもっと値上がってる?)
まつさん(新型オーナー)
ほとんどのモデルが革ベルトが標準なので、もし購入後にブレスに変えたいと思っているならこの事実は知っておいた方が良いでしょう。
とはいえ社外品を買えば解決しますし、最近では純正ラバーも登場したので、余程の理由がない限りは純正品にこだわらなくても良いでしょう(クイックチェンジにも非対応ですし…)。
ブレスの価格についてIWCに問い合わせたところ、以下の回答を得られました。
IW3716対応 ステンレススティール ブレスレット
184,800円(税込み) ※2023年1月6日現在
・カスタマーサービスでのブレスレット交換には技術料5,500円(税込)を頂戴いたします。
・IWCブティックでは技術料無料です。
私はポルトギーゼには革ベルトだと思っているので選択肢にありませんでした。アルパイン イーグルと被る、というのもありますね。
パワーリザーブが新旧共に短い
パワーリザーブが新型でも長くない。
新型になった時に、パワーリザーブが2時間しか増えてなかったので拍子抜けした記憶はあります笑
最近のIWCの新型はパワーリザーブも長く、5気圧防水になってるので、ポルトギーゼもリニューアルしてくれないかなぁ、と思ってます笑
LIVさん(新型オーナー)
パワーリザーブが丸2日保たない
怠惰の清盛さん(新型オーナー)
パワーリザーブは昨今のムーブメントと比べると明らかに短いです。
- 旧型→44時間
- 新型→46時間
パワーリザーブが短いことがデメリットになる状況といえばやはり週末。
たとえば職場で着ける場合、金曜日の夜に帰って置いておくと、月曜日に着ける頃にはすでに止まってしまいます。
途中に巻けば良いだけですが、週末は別の時計を着けて楽しんでいるうちに忘れてしまう…なんてこともあるでしょう。
逆に僕のように週末しか着ける機会が無い人は特に問題ないと思います。
「パワーリザーブが伸びました!(2時間)」
精度が悪い
日差が20秒もあった(個体差もありますが…)。
僕のギーゼさんは3日でちょうど1分進んでくれるので、3日に一回リューズ引っ張り出して、1分後に戻せば時刻があるので楽ちんですw
まつさん(新型オーナー)
日差が大きい
Pさん(新型オーナー)
これも新型オーナーさんのみの意見ですが、精度が悪いのはちょっと無視できない意見です。
ETA7750ベースの旧ムーブメントの精度が良い(僕の個体は日差-1~3秒)のが余計に印象を悪くしています。
正直なところ、精度に関してはどうしようもない部分もあるのかなと(あまりに悪い場合は診てもらいましょう)。
自社ムーブメントを崇める時代は終わったのかも?
防水性が低い
「防水3気圧」
普段使いに全く不便は感じてないんですが、カタログスペック的に気にはなりました。
コーさん(新型オーナー)
航海時計をルーツに持ちながら、防水性は必要最低限の3気圧。
僕は使っていて気になりませんが、知っておいた方がいいでしょう。
とはいえイルカショーには着けていけません。
維持費が高額
旧型クロノでオーバーホール費用が8万くらいだったと思います。
IWCはオーバーホール費用高めなので、維持できるかちゃんと考えて買った方がいいですね(戒め)
アスロック米倉さん(旧型オーナー)
これはちょっと耳が痛いですね。
維持費が高いのはポルトギーゼに限った話ではないので、とっとと次の話題に移りましょう。
まだ先のことだから…
価格に対しての価値に疑問符が付く
80万を超える時計(旧型)にしては価格を考えるとガワの仕上げがよくない(殊に針とインデックス。決して悪くはないが)。
現行機も価格に鑑みてもムーブメントに特筆すべき点がない。
胃薬さん
定価に対してケースや文字盤の仕上げがイマイチ。
旧型クロノグラフはリニューアル時に価格改訂されて¥835,000→¥770,000になりましたが(価格間違ってたらすみません→※合っています)その定価の割にはガワが弱いかなと感じました。
オートマティック40(購入時¥797,500)と比べて仕上げが劣ってますので、今から旧型を新品で買うという方は定価に対して仕上げが見合っているかよく考えた方がいいと思います。
中古で買うのでしたら50~60万くらいなのでそこまで気にならないかなと思います。
アスロック米倉さん(旧型オーナー)
価格に対して機械の仕上げは物足りない。パーツの面取りは甘く、文字は掘りではなく印字のため安っぽく見える。
私はラッカーパンダ文字盤のものが欲しかったので問答無用で自社ムーブになりましたが、そうでなければ魔改造旧ムーブの個体を購入したと思います
おおかみさん(新型オーナー)
現在、ポルトギーゼ・クロノグラフの定価は100万円を超えていますが、以前は80万円弱で買えました(新型の場合)。
旧型クロノグラフとオートマティック40を所有する胃薬さん曰く、「オートマティック40と比べると、ガワの質感は値上げ前の80万にしてもちゃっちいと思います(辛辣)」とのこと。
同じに見えて、インデックスも明らかに作り分けてますよ、クロノと40で。
加えて白文字盤の発色、ラグの鏡面も明らかに質感が異なりますね🤔
胃薬さん
この点は以前記事にもしましたし、オーナーさんの間でも度々話題に挙がります。
価格は上がっても製品自体が変わったわけではないのでそこに違和感を感じるのも分かります。
難しいところですが、買う本人がその価格に納得するかどうかじゃないかと思います。
同価格帯の時計と並べてみて、それでも手に入れたいなら買えばいい、と個人的には思います。周りと比べて「あっちの方が良いじゃん」と思うなら買わなければいい。
その他の意見
旧型なら汎用ベースのムーブメントをどう受け止めるか
るーるーさん(新型オーナー)
元々保有していた身からすると、敢えてデメリットをあげるとするなら以下でしょうか。
ヴァシュロニストさん
- クロノグラフが美しいものの普段使いでは無用の長物となってしまう
- 時計趣味の入門としての人気も高い為、意外に他人と被りやすい
- シリーズの中でエントリーモデルとなっており上位モデルが欲しくなる。
IWCの認知度が低い。誰も知らなくても泣いてはいけない。
でもポルトギーゼ・クロノグラフのデザインは受けがいいように感じます
おおかみさん(新型オーナー)
まとめ
まとめるとこんな感じでしょうか
- ケースが大きい
- 針に形状差あり
- リューズの操作感と巻き上げ音に難あり
- 純正ベルトとバックルが硬い
- 純正ブレスレットが20万円弱する
- パワーリザーブが短い
- 精度が悪い(個体差あり?)
- 防水性が低い
- 維持費が高い
- 価格と価値が釣り合っていない
こうして並べてみると欠点ばかりの時計に見えますね…(これホントにポルトギーゼの記事ですか…?)
しかしこれらはあくまで個人の感想という点だけはお忘れなきようお願いします。
結構踏み込んだ内容になったと思いますが、こんなことお店の人は絶対教えてくれないので、それはそれで良いものが書けたなと思っています。
だからといって、お店で「こう聞いたんですけど本当ですか!?」とか押しかけるのは絶対にやめましょう(誰のせいだ)。
好きゆえに不満に思う部分もあるわけで、それを受け入れてなお愛して欲しいと既存オーナーとしては思うわけです。
だからこそ、皆さん惜しげもなく意見を下さったんだと思います(各自に記事に掲載する許可をいただいています)。
ポルトギーゼの購入を考えている人へ
ポルトギーゼの購入を検討している人の役に立つであろう記事をひとまとめにしました。
青文字盤に限定していないので、ポルトギーゼが欲しい全ての人が楽しめる内容になってます。
ぜひブックマークなどして役立てて欲しいと思います。