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【第21回】ポルトギーゼ・クロノグラフ金針(IW371445) オーナーの「胃薬さん」にインタビュー

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出典:@SUNNY_AZALEA

ポルトギーゼオーナーにインタビューして、ポルトギーゼにまつわる価値観を紐解いていく当シリーズ。

第21回目となる今回は、僕のツイッターのフォロワーさんである胃薬さんと、ポルトギーゼ・クロノグラフ金針モデル(IW371445)を紹介させていただきたいと思います。

もくじ

インタビュイー紹介

胃薬さんへの10の質問

ポルトギーゼ購入の経緯を教えて下さい

そもそもはポルトギーゼ購入に至る以前、ポートフィノとの邂逅こそ私にとっての革命でありIWC好きの原点です。

就職したばかりの頃、商店街のショウウインドウ越しに見たポートフィノがとても美人で、当時は時計の世界に明るくないながら「これが高級時計なのか」と感じました。一目惚れのごとく、本気で欲しいと思いました。

ですが入社すぐの私には高嶺の花で、手が届かない。より手ごろで素敵な時計がないかとあらゆるブランドを検討しましたが、見れば見るほどに彼女が頭をもたげてくる。結局死ぬ気で貯金をし、清水から飛び降りる覚悟で買い求めました。

するとより一層IWCの虜になってしまう。ドレスなポートフィノに対し、ほどよいカジュアル感のあるポルトギーゼも瀟洒(しょうしゃ:すっきりとしゃれている様子)です。

海運の世界で働く私にとって、「航海士に捧げられた」というストーリーもとても魅力でした。

皆さんのリストショットを見れば見るほどに憧れは積もり、2本のIWCを以て時計趣味の上がりとしようと考えました。収入が増し貯金も増えた折、意を決してポルトギーゼを購入しました。

土壇場でオートマティック40からクロノグラフに変えた理由は?

当初はオートマティック40ばかりが気になっていて、クロノグラフは眼中にありませんでした。

クロノグラフに興味を持ったきっかけは正規店に伺った折のこと。参考に店員さんがクロノグラフも試着させてくださったのですが、着けてみると非常に魅力的に映りました。

文字盤はすっきりして上品ながら、ケースサイドは非常に武骨です。どれだけ顔が綺麗でもこれはあくまで計器なのだという主張があります。そのギャップの虜になりました。

以来オートマティック40かクロノグラフかという2択は非常に難問でした。そのうえでクロノグラフに決めた要因は以下の2点です。

  1. ポートフィノとしっかり使い分けたかった
  2. 経済的な要因

まずは3針のポートフィノとしっかり使い分けたかったということ。私は所詮ミーハーなので、両方とも3針で揃えてしまったら下位モデルのポートフィノに飽きて着けなくなってしまうのではという不安がありました(結局今もポートフィノは最愛の時計で、そんなことなかっと思いますが)。

加えて、私が購入したのはETA7750を積んだIW371445ですが、自社ムーブのオートマティック40よりも維持費が抑えられるという経済的な要因もあります。

購入前後でポルトギーゼに対する印象は変わりましたか?

変わりました。特に試着した当初は3針とクロノグラフいずれもケースの厚さが考えものでした。

けれども、使ってみると案外それほどでもないなと。

バブルバック(丸い膨らみ)の裏蓋が手首に沈み込んでくれるのでさほど気になりません。

主張の強いラグも「ポルトギーゼは大きい」と言われる一因ですが、ポルトギーゼのラグは垂直に大きく湾曲していて手首のラインによく収まってくれるので、ケースサイズの心配は杞憂かなと思いました。

胃薬さんは持ち物に対するこだわりがあるように見受けられますが、その中でポルトギーゼはどんな立ち位置ですか?

出典:@SUNNY_AZALEA

時計、万年筆、クルマ…基本的にコンサバティブで上品なものが性癖ですが、それ以上にストーリーを重視しています。

私の愛用する万年筆にパーカー デュオフォールドというペンがありますが、この万年筆は1921年に颯爽とデビューして以来、幾度となく平和条約の調印に供せられたペンです。たとえば太平洋戦争の日本降伏文書や米ソ軍縮条約、パレスチナ暫定自治協定など…。狂騒の史劇を見てきた万年筆は私の憧れでした。

また、IWC以外に所持しているグランドセイコーは、かつて心の郷里である岩手の震災復興支援に携わった思い出からいつかは雫石の時計が欲しくて購入しました。

ポルトギーゼの場合は、まずは20世紀前半から続くデザインでしょうか。所有する筆記具も1920~50年代ごろにルーツを持つロングセラーがコレクションの大半を占めますので、おそらく生まれてもいないあの時代に郷愁があるのでしょう。

また、私が海運業界で働いていることから時計とのつながりを感ぜられることも購入の決め手になりました。それは今でも実感しています。

週末は西伊豆で過ごすことが多いですが、航海士に捧げられたポルトギーゼを着けて海辺を散策しているととても気持ちいいです。

たとえば、私は道中海岸沿いの沼津御用邸を訪れますが、この御用邸は後の大正天皇の静養のため明治期に造営され、昭和中期まで使用された和洋折衷の宮殿です。

(和暦でいえば)昭和初期に生まれたポルトギーゼとともに邸内を散策していると、まるでタイムスリップしたかのような感慨に浸ってしまいます(私の個体は歴史の浅いクロノグラフですが)。

そして御用邸から南下し、駿河湾の雄大な眺めを眼前に海鮮やスイーツを食べ歩くのが私の常ですが、そうしていると船旅に捧げられたポルトギーゼのルーツを何となく感ぜられ陶然とします。お気に入りの場所でお気に入りの時計と過ごすかけがえのないひとときです

ポルトギーゼの魅力は?

出典:@SUNNY_AZALEA

1939年から”変わらない”こと。

時計のみならず何事に関しても、変わらないコンテンツを提供し続けることは難しいと思います。

旧套を墨守する(昔からの古い方法や形式、慣習などを固く守り続けること)だけでは時代の流れに取り残されてしまうし、かといって過激な変化を求めると伝統や信頼を損ねてしまう。

要はごく小さな変化を積み重ねることが普遍的であることだと考えています。

ポルトギーゼは復活以来、オリジナルと異なるクロノグラフのデビュー。自社ムーブ化やクラシックなスモセコ3針の復刻など、変化を遂げつつ歴史的名品として続いています。それってすごいことだなと。

加えて、(これは私の購入したクロノグラフに限ったことですが)機械式でクラシックな2カウンターのクロノグラフなんて現行ではそう幾つもあるわけではありません。デイト、12時間積算計、タキメーターを排しすっきりとしたデザインはポルトギーゼ クロノグラフの他にない魅力だと思います。

ポートフィノとポルトギーゼはどう使い分けていますか?

出典:@SUNNY_AZALEA

正直その時の気分です(笑)

けれども、かっちり堅めたいときはポートフィノ、ビジネスでもカジュアルめな気分のときやオフの日はポルトギーゼという風に使い分けられたら理想的だと考えています。

最近は土日から憂鬱な週始めにかけてポルトギーゼで気分を上げて、週の後半はポートフィノでドレスライクにといったルーティーンが多いです。

好きな腕時計のデザイン、もしくは好きな腕時計ブランドは?

ドレスウォッチが好きです。けれども厳格な様式美を求めているわけではなく、40mm径でセンターセコンド3針、デイト付くらいの時計はヨシ!としています。それくらい条件が緩い方がいろんな時計を検討できて時計選びも楽しいかなと。

ですが、白文字盤であることにはこだわっています。最もドレッシーで、かつ無彩色のためどんな服にも合わせやすいからです。

好きなブランドはヴァシェロン・コンスタンタン…と言いたいところですが、一生手が届きません。IWC、オメガ、グランドセイコーが私にとっての三大ブランドだと思っています。ドレスウォッチ好きと言いつつ、好きなブランドは男くさいです。

胃薬さんの腕時計遍歴を教えてください

時計を着けるようになったのは大学入学の時分、父からオメガ シーマスターを譲り受けたのがきっかけです。それから数年はスピードマスターやナビタイマーのような「男の時計」に憧れていましたが、就職とともにスーツを着るようになるとドレスウォッチ好きに火が点きました。

その後はセイコー プレザージュ→オリエントスター ヘリテージゴシック→IWC ポートフィノ→グランドセイコー SBGW235→IWC ポルトギーゼの順に購入し今に至ります。

今後、手に入れたい腕時計は?

お金が無限にあればヴァシェロン・コンスタンタン パトリモニー 40mm 手巻2針 WG。雲上ブランドのなかでも保守的で柔らかな雰囲気のヴァシェロンは永遠の憧れ、決して手の届かない雲上の輝きです。

現実的にはオメガ デ・ヴィル プレステージですかね。ポートフィノを買う折、候補として迷い続けた時計です。ミニッツトラックを排するほどエレガントななかにフェミニンさが薫るデザインは秀逸だと思っています。

ただ、ドレス寄りな白文字盤ばかりでなく他ジャンルの時計にも手を出してみたいです。今気になっているのはパイロットウォッチ、なかでも大好きなIWCからマークXVIIIをいつか手に入れられたらと思っています。

出典:https://www.hodinkee.jp/articles/the-iwc-pilots-watch-mark-xviii

最後に、胃薬さんにとって腕時計とは?

共に過ごすひとときがとても愛しく思える存在。

そして、ふと腕許(うでもと)に目を向けた瞬間、はじめて出逢ったあの日のときめきがよみ返り、何度でも初恋をしてしまうような存在。

だからこそ、今までそうしてきたように今後も心底惚れられる時計と出会いたいです。

インタビューを終えて

まずポートフィノを女性名詞で扱っているのがとてもセンスを感じさせます。

普段からツイッターで所有物に対する価値観を的確に言語化されている方なので、インタビューをお願いするのは楽しみでいました。こういう方にポルトギーゼを語っていただけるのは、インタビュー企画冥利に尽きます。

自身の価値観の中にきちんとポルトギーゼを落とし込んでいるのが分かります。手に入れるべくして手に入れた時計。

そんな胃薬さんからポルトギーゼの大きさに関する意見をいただけたのは同じ考えを持つ身として嬉しいですね。

いずれはデ・ヴィルかマークXVIIIとのことですが、ここは胃薬さんのイメージピッタリなパトリモニーを是非手に入れていただいて、もう一度インタビュー記事を書かせてほしいなと思います(なぁに、もう一度清水の舞台から飛び降ればいいだけですよ)

胃薬さん、今回はご協力ありがとうございました!

あなたの腕時計を紹介させてください

f:id:take_blog:20190921174022j:plain当ブログでは、こんな風に腕時計に対する想いや考え方を紹介させていただくインタビュー記事を書いています。

過去には友人のノモスやハミルトンを借用レビューという形で紹介したこともありました。

基本的にはポルトギーゼオーナーさんに僕からお声かけする形になりますが、他ブランドのオーナーさんも大歓迎です。

声を掛けさせていただくと、皆さんよく「私でいいのでしょうか…?」とおっしゃいますが、良いんです。ただ熱い気持ちを語っていただければそれで。文字数は多ければ多いほど歓迎です。

 

 

ポルトギーゼオーナーさんへのインタビュー記事まとめ

過去のインタビューはこちらの記事でまとめています

ポルトギーゼに関する記事

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