サムネイル 出典:@totsumotsu
ポルトギーゼオーナーにインタビューして、ポルトギーゼにまつわる価値観を紐解いていく当シリーズ。
第19回目となる今回は、僕のツイッターのフォロワーさんであるとつもつさんと、ポルトギーゼ・オートマティック40青文字盤(IW358305)を紹介させていただきたいと思います。
第9回のアスロック米倉さん以来、2人目のオートマティック40青文字盤オーナーさんとなります。
インタビュイー紹介
- HN:とつもつ
- twitter:@totsumotsu
- instagram:totsumotsu
- 手首サイズ:16cm
- 紹介モデルのケースサイズ:40.4mm
- ポルトギーゼテスト:7点
とつもつさんへの10の質問
ポルトギーゼ購入の経緯を教えてください
とても良い時計を買いました… IWCのポルトギーゼ オートマティック40 青文字盤のやつ
— とつもつ (@totsumotsu) April 10, 2021
照明によって表情の変わる青文字盤、立体的で艶のあるインデックスと針、そして上品な顔してる癖に裏はスケスケでゴリゴリのムーブメントが拝めるのが最高にセクシー… pic.twitter.com/mttes3Yl0N
もともと服とか靴とかは好きで、ツイードのジャケットにカントリーブーツみたいな、土臭い紳士風の格好するのが好きだったんですよね。
服の次に、詳しくないなりに「合う時計は無いかな」とレトロ風なものやクラシック寄りの時計を探し始めたんです。
機械式腕時計の文化とかは全く知らなかったんですが、ある日オリエントスターのメカニカルムーンフェイズ(RK-AM0001S)が目に止まりました。
- 白文字盤
- 青針
- ムーンフェイズ
- ローマンインデックス
- オープンハート
と言った感じで、機械式時計に見られる要素がとにかくごった煮になっているんですが、これに目が惹かれたお陰で「こういう文化があるんだな」と興味を持つようになりました。
そこから色々なブランドの機械式腕時計を片っ端から調べてどんどん興味が移っていったのですが、ポルトギーゼを知ってからそれしか見えなくなってしまいました。
ただ、庶民としては衝動的に買うような金額では無いと思いましたし、妻の手前堂々と胸を張って購入したかったので…
- 収入を上げる
- 何らかの記念としてこじつける
- 期間を置いても欲しいと思えるか確かめる
これらを兼ねるために昇進試験を受けて昇進したり、昇給対象の資格を取ったりと、半年ぐらい掛けた後に購入しました。
クロノグラフとは迷いませんでしたか?
これはちょっと迷いました。
男の子あるあるとしてメカメカしい要素に惹かれるのもあったんですけど、クロノグラフの方が文字盤の余白がいい感じに埋まってるように見えたんですよね。
逆に言うとネットでクローズアップされた写真を眺めている限りでは、オートマティック40は少し間延びしていると感じていたかもしれません。
ただ、ムーブメントの性能的にはオートマティック40の方が手が込んでいるように思え、裏スケから見える装飾も綺麗だったのでそこで悩みました。
実物を見比べにいったところ、オートマティック40の文字盤も別に間延びしてはいないと思え、総合的にこちらが上回った感じです。
青文字盤を選んだ理由は?
ポルトギーゼ氏、室内光ぐらいの明るさだと深海〜浅瀬みたいグラデーションが出現するの、良すぎるな pic.twitter.com/n8R33emoFE
— とつもつ (@totsumotsu) April 12, 2021
実のところ配色的に最初に惹かれたのは金針モデルだったんですけど、基本的に自分の好みの仕上げはサンレイだったんですよね(角度によって大きく見え方が変わるのが好きで…)。
なのでサンレイ仕上げである青文字盤とも比較してたんですけど、落ち着いた青色と透明感すら感じるような輝き方が深い海を見てるみたいで美しく感じるようになって、 それに加えてドレス寄りな配色の金針よりも汎用性高いかも?というのもあって青文字盤に転びました。
青文字盤オーナーが少ないのは何故なんでしょう?
ドレス寄りなら金針、服への合わせやすさなら人気の青針… これらが有るのを考えると、青文字盤は立ち位置を食われちゃっているのかなと思います。
あとポルトギーゼ史の中で青文字盤って割と最近のカラーなので、「ポルトギーゼならやっぱりシルバー文字盤」みたいな認識があるのかもしれませんね。
ポルトギーゼの魅力は?
シンプルなのにアイコニック、レトロさも感じるのに古臭くない、上品だけど堅すぎない…という感じで全てが絶妙なバランスなのがいいと思います。
うんちく語れるような歴史があるのもいいですね。
好きな腕時計のデザイン、もしくは好きな腕時計ブランドは?
デザイン的に惹かれるのは、
- IWC
- ロンジン
- ノモス
- A.ランゲ&ゾーネ
- グラスヒュッテ・オリジナル
辺りの時計が多いですね(なんかドイツ勢多いですね)。
アクティブ・前衛的な感じというよりかは、伝統やクラシックさに軸を置いているブランド・デザインに惹かれる気がします。
スポーツウォッチでも無骨なパイロットとかが好きですね。
とつもつさんの腕時計遍歴を教えてください
大学時代に腕時計必須の場所でバイトを始めた時に、カシオスタンダードの三針青文字盤を購入したのが最初ですね。
そのすぐ後にもうちょっと質感良いのが欲しくなってスイスミリタリーのブラウン文字盤を購入して、社会人になってからWIREDのソーラークロノグラフを購入しました。
ここまではあくまでも時間を見るツールとして購入していた側面は強かったですね。
その後購入したZEPPELINは計器感とレトロな見た目が好きで、この辺から時計にファッションアイテムや鑑賞物的な魅力を見出し始めた気がします。
そこから更に機械式の文化を知ってそのロマンに惹かれてポルトギーゼって感じで、段階踏みながら徐々に深みにはまっていってますね。
他に所有している腕時計は?
遍歴に出てきた今まで購入した物が一応全部手元に残っています。
ただ、ポルトギーゼ以外で現役で使ってるのはWIREDとZEPPELINだけですね。
今後手に入れたい腕時計は?
機械式としては革ベルトのポルトギーゼが一張羅(いっちょうら)なので、実用時計として金属ベルトでガンガン使えるそうなのも欲しいですね。
すぐに買える訳でもないのでぼんやりですけど今気になってるのは以下です。
- IWC:マーク18 黒文字盤かプティプランス
- IWC:インヂュニア(先代のIW323902)
- ヴェンペ:アイアンウォーカー 三針黒文字盤
- ロンジン:スピリット三針 黒文字盤かチタンver.
- カルティエ:サントス・ドゥ・カルティエ SS白文字盤
最後に、とつもつさんにとって腕時計とは?
腕時計って単なる道具に留まらずに、色々な性質・側面を手のひらサイズの1つの機械に見出すことができて、凄くマルチでお得なアイテムだと思うんですよね。
まずは時間を見るツールであり、ファッションアイテムでもあり、鑑賞物でもあり、ロマンでもあると思います。
機械式については、電気が産業に実用化されてないような時代の創意工夫で生まれた機構が現代まで連綿(長くつながり続いて絶えないさま)と続いていることにロマンを感じて惹かれるところもありますので。
あとは、「これから自分にとってこうなっていったらいいな」というものがあるのですが…機械式腕時計ならその気があれば修理し続けて永く使える訳じゃないですか?
なので、長く続いていく生活の中でずっと手元にあるものとして、思い出も紐付けていけるアイテムにできるはずだし、これからそうしたいなと思いますね(端的に言うと「相棒」的なことですね)。
インタビューを終えて
実は、とつもつさんは既に過去の記事でこのブログに登場しており、その時はパーロンストラップについて語っていただきました。
その際に、将来的なインタビューのお願いもしたところ、快く承諾していただき今回の記事が実現しました。
とつもつさんの腕時計に対する価値観は、腕時計に興味がない人や興味を持ち始めた人に対してとても説得力があるんじゃないかなと思います。
時計をツールとして購入し始め、次にファッション・鑑賞物として。そして最後にたどり着いたのが機械式であり、ポルトギーゼというのは僕も通ずるものがあって共感しました。
また、ポルトギーゼ購入の為に昇進・昇給を果たすのはオーナーとして、社会人として、一人の人間として素直に頭が下がる思いですし、カッコいいですよね。
個人的には、時たま投稿される「スシトギーゼ」の語感の良さに笑ってしまいます(笑)
スシトギーゼ pic.twitter.com/MHL9pHxZcE
— とつもつ (@totsumotsu) October 16, 2021
あなたの腕時計を紹介させてください
当ブログでは、こんな風に腕時計に対する想いや考え方を紹介させていただくインタビュー記事を書いています。
過去には友人のノモスやハミルトンを借用レビューという形で紹介したこともありました。
基本的にはポルトギーゼオーナーさんに僕からお声かけする形になりますが、他ブランドのオーナーさんも大歓迎です。
声を掛けさせていただくと、皆さんよく「私でいいのでしょうか…?」とおっしゃいますが、良いんです。ただ熱い気持ちを語っていただければそれで。文字数は多ければ多いほど歓迎です。
ポルトギーゼオーナーさんへのインタビュー記事まとめ
過去のインタビューはこちらの記事でまとめています