サムネイル出典:@u748464961
ポルトギーゼオーナーさんにインタビューして、ポルトギーゼにまつわる価値観を紐解いていく当シリーズ。
第36回目となる今回は、僕のX(旧Twitter)のフォロワーさんであるusagiさんと、ポルトギーゼ・オートマティック40(IW358305)を紹介させていただきたいと思います。
インタビュイー紹介
- HN:usagi
- X(旧Twitter):@u748464961
- 手首サイズ:15.8cm
- 紹介モデルのケースサイズ:40.4mm
- ポルトギーゼテスト:4点
usagiさんへの10の質問
ポルトギーゼ購入の経緯を教えて下さい
昔からなんとなく機械式時計というものに興味は持っていました。
しかし高級時計は憧れはすれど違う世界のモノという認識で、購入を検討したことはありませんでした。
最近になって、遠方に転勤していた古くからの友人が転職で近くに戻ってくることとなった際、会話の中でたまたま腕時計の話題となりました。
実は2人とも興味があったというところから一気に時計熱が盛り上がってしまい、お互い30歳になることに加えて友人は転職、私は第一子誕生の節目に(という理由をこじつけて)一緒に憧れの時計を買おうと決意しました。
その後ポルトギーゼの購入に至った経緯は、大きく分けると以下の3つです。
- ①IWCというメーカーに惹かれた
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理由の1つは、IWCが地に足がついているメーカーだという印象を受けたことです。
IWCの時計は過度に装飾されていたり、奇抜なデザインをしていたりはせず、それでいて洗練されていてさりげない高級感があり、必要なモノを必要な分だけ時計に持たせていると感じました。どこか浮かれていない感じがしたのです。
理由はもう1つあり、それは永久修理を謳っていることです。
実際に私がこの永久修理の恩恵を受けるかどうかは別として、メーカーのスタンスとして永久修理を宣言しているところに、IWCの時計に対する自信と責任のようなものを感じました。
特にこの価格帯で生産本数も多いメーカーとして、素晴らしい気概だと思います。
- ②IWCの青に惹かれた
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これはもうそのままです。
初めてIWCの青文字盤を見た時から、完全にそのサンレイブルーに魅せられてしまいました。
それから青文字盤を中心にいろいろと時計を探したのものの、ついにIWCのサンレイブルーを超える青文字盤には出会えなかったのです。
- ③機能美とも言えるデザイン
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先ほども言いましたが、IWCの時計は過剰でもなければ不足もしていない、自分にとって心地よいデザインです。
その中でポルトギーゼは、ノンデイト・アラビア数字・スモールセコンド・少し厚みはあるけど厚すぎない・ギリギリ大きすぎない…など自分が欲しかったデザインを満たしつつ不要な要素を持っていない時計でした。
購入前にクロノグラフとかなり迷っていましたが、決め手は?
当初はクロノグラフからポルトギーゼを知ったこともありクロノグラフが第一候補だったのですが、オートマティック40の存在を知り、その過不足のない洗練されたデザインに魅力を感じました。
オフ用の時計を探していたこともあり、よりスポーティでカジュアルなクロノグラフもやはり魅力的で本当に悩みました。最終的にオートマティック40に決めた理由は、大きくは2つです。
1つ目ですが、(これはあまりにも悩んだからなのですが)クロノグラフとオートマティック40をずっと眺めているうちに、普段は動かず12時位置で止まっているクロノグラフ針が妙に気になってしまい、「クロノグラフ機構使わないしなくていいんじゃないか…?」と思うようになりました。
そして、オートマティック40こそが文字盤上で最大限(カウンターや針などに邪魔されることなく)IWCのサンレイブルーを感じられる時計だという発見をしたことが決め手となりました。
ちなみにこの観点からは、ポートフィノ・オートマティックの青文字盤も候補になり悩みました。
サンレイブルーの面積だけで言うとスモセコがない分ポートフィノの方がさらに割合が大きい感じもしましたが、オフシーンで使うつもりだったので、ノンデイトかつスポーティさもあるポルトギーゼに軍配が上がりました。
2つ目の理由は、裏から見えるキャリバー82200がなんかかっこよかったからです。ローターのメダルがかっこいいです。
なお大きさに関してクロノグラフとオートマティック40の差はほぼ感じなかったです。
スペック上は41.0mmと40.4mmで0.6mmしか変わらず、クロノグラフの方がダイアル上の要素が多く引き締まって見える印象で、並べてみるとどちらが大きいかはわからないレベルでした。
大きさの見え方は色による違いの方が大きいと思います。膨張色である白と収縮色である青や緑だと、着けた時の大きさの印象が違いました。
青文字盤を選んだ理由は?
もはやIWCの青文字盤の存在が時計を買う理由にすらなっていたので、必然の選択でした。
日没後の夜になりきる前の空のような深い青色に、光があたると広がる薄明の空のような青白い輝き。そこに浮かび上がる放射状の極細かいヘアライン。その全てが私を惹き込みました。
なぜこの青文字盤が好きなのか?と問われると、生得的な感覚としてこの青文字盤に惹かれたとしか言いようがありません。
購入前後でポルトギーゼの印象はどう変わりましたか?
大きくは変わっていないですが、細かいところで言うと以下の2点ですかね。
- ①大きさや厚さを思ったよりも感じない
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ラグが手首に沿ってシェイプされていることと、青が収縮色だからだろうと思ってます。
もともと気にしていなかった事ですが、思っていた以上に感じないということです。
- ②純正アリゲーターベルトだと思ったよりフォーマル寄り。スニーカー+Tシャツやトレーナーだとちょっと浮く
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初アリゲーターベルトだったので感覚がわかっていなかったです。シャツや革靴じゃないと自分はしっくりこなかったです。
ただ、ポルトギーゼは純正ベルト以外にも他の革素材はもちろんファブリックやラバー、メタルブレスなどいろいろなベルトに適正があるので、ベルトを変えれば問題ないです。むしろ楽しめます。
ポルトギーゼはどんなシーンで着けていますか?
休日に使っています。
夏はファブリック製のベルトにして、半袖のTシャツにもシャツにも何にでも着けてます。三針で綺麗めに見えますが、サンレイブルーが半袖にも結構スポーティに映えます。
秋冬など汗のかかない季節は、純正レザーベルト(デフォルトの黒ではなくネイビーのもの)にして、コーディネート全体のどこかにネイビーや青を取り入れつつ着けることが多いです。
小さい子どもがいるので、一緒に出かけるときに着けるのはまだちょっと緊張してます笑
ポルトギーゼの魅力は?
過ぎたるは猶及ばざるが如し(度が過ぎたものは、足りないものと同様によくない)という言葉がありますが、まさにポルトギーゼはやり過ぎてもいなければなにかが足りないこともない、そこが魅力だと思います。
また、着けるシーンによって表情を変えるというか、様々なシーンに適応するところも魅力です。
フォーマルや綺麗めな格好であればその端正なフェイスで全体をより上品に見せてくれますし、Tシャツなどラフな格好だと、サテン仕上げでやや厚みのある寸胴型のケース側面と、ダイアルいっぱいの文字盤の存在感でスポーティにも見えます。
特に青文字盤が一番いいとこ取りな気がしてます!
好きな腕時計のデザイン、もしくは好きな腕時計ブランドは?
ドイツ時計のデザインが好きです。
ミニマルな機能美みたいなものが好きなのかもしれません。
IWCが好きなのもドイツ的な要素があるからなのだと思いますが、結果的にドイツ時計よりも好きです笑
好きなブランドはIWCとNOMOSです。
usagiさんの腕時計遍歴を教えてください
- CITIZEN:EXCEED エコドライブ電波
- NOMOS:タンジェント35mm
- Hamilton:ジャズマスター Auto
- ORIS:AQUISニューヨークハーバーリミテッドエディション
- IWC:ポルトギーゼ・オートマティック40
- CASIO:G-SHOCK GA-2110ET-8AJF
20歳の記念にCITIZENを買ってもらいました。
それから10年間それを使いつつ、オフの日はほぼ時計を着けていませんでした。
30歳になり初めて高級時計と言われるものを買うわけですが、実はポルトギーゼを買う前にいくつか時計を買ってしまってます笑
やはり100万円レベルの時計を買うことにかなりビビってはいて、まずはこのくらいの価格のものを持ってみようと思い初めて買った機械式時計がNOMOSタンジェントです。
このタンジェントがあまりにも良く、その後しっかりと機械式時計の魅力にはまりました。
今後、手に入れたい腕時計は?
- IWC:ポートフィノ・オートマティック(第一候補枠)
- グランドセイコー:SBGA443花筏 (第一候補枠)
- IWC:ポルトギーゼ・クロノグラフ(結局欲しい枠)
- Glashütte Original:セネタ or パノシリーズ(いつか買えれば枠)
- A. LANGE & SÖHNE:1815 or ランゲ1 (一生無理枠)
次は仕事用メインにポートフィノかGS花筏が欲しいなと思ってます。
ポルトギーゼ・クロノグラフも結局欲しくて、出会いがあればラトラパンテとかを持ってみたい気もしています。
あとはやっぱりドイツ時計欲しいですね。頑張ってGO狙いたいです。ランゲは無理そうです。
最後に、usagiさんにとって腕時計とは?
日常に少しの豊かさを足してくれるもの、です。
好きな時計を着けていると少し気分が上がったり、時計を撮る時に何でもないいつもの風景の中に美しさを発見したり、時計以外にも高品質で良いと言われるモノの良さが少しわかるようになったり。
無くても生きていけるものに、あえて(多寡にかかわらず)お金や時間をかけて楽しめるということが、経済的な話では無く「気の持ちよう」として豊かな人生だと思っており、それを目指したいと思っています。
その大きな要素の一つが、私にとっては腕時計です。
ポルトギーゼオーナーさんへのインタビュー記事
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【第36回】ポルトギーゼ・オートマティック40 青文字盤(IW358305) オーナーの「usagiさん」にインタビュー
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【第35回】ポルトギーゼ・クロノグラフ ブルーパンダ(IW371620) オーナーの「サイコみくちゃさん」にインタビュー
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【第34回】ポルトギーゼ・オートマティック40 青針(IW358304) オーナーの「はやとさん」にインタビュー
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【第33回】ポルトギーゼ・オートマティック(スモールギーゼ) IW3531-005 黒文字盤オーナーの「純水さん」にインタビュー
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【第32回】ポルトギーゼ・クロノグラフ ブルーパンダ(IW371620) オーナーの「おおかみさん」にインタビュー
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【第31回】ポルトギーゼ・クロノグラフ(IW371438) オーナーの「浦いしをさん」にインタビュー
ポルトギーゼの購入を考えている人へ
ポルトギーゼの購入を検討している人の役に立つであろう記事をひとまとめにしました。
青文字盤に限定していないので、ポルトギーゼが欲しい全ての人が楽しめる内容になってます。
ぜひブックマークなどして役立てて欲しいと思います。